中国のサーバー環境(WordPress)では、YouTube の動画URLを記事に貼り付けただけでは、サムネイル画像が自動的に表示されません。
通常であれば、WordPress は YouTube などの主要動画プラットフォームに対応しており、動画リンクをそのまま貼るだけでサムネイル付きの埋め込みが可能です。しかし、中国サーバー上の WordPress では、この自動埋め込み機能が正常に動作しないケースが多く見られます。
この現象は、中国国内のネットワーク環境や規制の影響によるものであり、動画を扱う際には注意が必要です。ここでは、WordPress での動画埋め込み方法と、中国サーバー特有の制約について解説します。
目次
WordPress の記事に動画を挿入する方法が大きく分けて2つあります。そして、それぞれの方法には、メリット・デメリットがあります。
〇 メリット:外部サービスに依存せず、完全にコントロールできる。プライベート用途や制限のあるWebサイトに適している。
〇 デメリット:サーバー容量や帯域を消費し、サイトの表示速度が低下する可能性がある。
〇 メリット:サーバーリソースを節約でき、スムーズに再生できる。さらには、SNS での拡散効果もある。
〇 デメリット:外部サービスに依存するため、中国サーバー環境では正常に動作しない場合がある。
また下記は、WordPress への動画URLの自動埋め込みがサポートされている、動画プラットフォームのホワイトリストです。
※ WordPress Gutenberg エディターの基準に基づきます
Amazon、Animoto、Cloudup、CollegeHumor、Crowdsignal、Dailymotion、Facebook、Flickr、Hulu、Imgur、Instagram、Issuu、Kickstarter、Meetup.com、Mixcloud、Reddit、ReverbNation、Screencast、Scribd、Slideshare、SmugMug、Someecards、SoundCloud、Speaker Deck、Spotify、TED、Tumblr、VideoPress、Vimeo、WordPress.tv、X(旧:Twitter)、YouTube
今回は YouTube を例に解説します。
WordPress は通常、ビジュアルエディターに YouTube などの動画リンクを貼り付けるだけで、内部的に oEmbed API を利用し、YouTube からの動画のメタ情報(サムネイル画像や動画タイトルなど)を取得します。その結果、自動的に iframe 形式(iframeタグ)へ変換され、記事内にサムネイル付きの動画プレーヤーが表示されます。
ところが、中国サーバー環境ではこの機能がうまく働かず、サムネイルが表示されない、動画が再生できないといった問題が起こります。
理由は以下のような技術的要因が関係しています。
サムネイル画像(例:https://img.youtube.com/vi/VIDEO_ID/hqdefault.jpg)や、oEmbed エンドポイント(https://www.youtube.com/oembed)へのアクセスが遮断されます。
そのため、WordPress側が YouTube から必要なメタデータを取得できず、サムネイルが生成されません。
中国サーバーから YouTube へ直接リクエストを送信すると、パケットが遮断されるケースがあります。特に、サムネイル画像の取得リクエストが途中で破棄されるため、プレースホルダー(空の枠)だけが表示される現象につながります。
WordPress は一度取得した YouTube の oEmbed データを、データベースにキャッシュします。
しかし中国サーバー環境では、初回リクエストが失敗するため、キャッシュにもデータが保存されず、以降もサムネイルが空のままになります。
このような場合には、iframe コードを直接テキストエディターなどに記述し、手動で動画URLを埋め込む必要があります。
※ ただし動画の再生自体は、中国からアクセスするとブロックされます。
中国サーバー環境で WordPress を運用している場合、YouTube の自動埋め込みは期待できないため、iframe を用いた手動の埋め込みといった工夫が必要です。
動画コンテンツのサムネイル画像が表示されない場合、動画視聴者からのユーザー体験に影響を与える可能性があるため、サーバーの設置場所やターゲットユーザーに合わせて、最適な動画配信方法を選択することを推奨します。
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