Alibaba Cloud の仮想サーバー環境「ECS(Elastic Compute Service)」におけるイメージ IDを、CLI(コマンドラインインターフェース)を使用して取得する方法について解説します。
ECSインスタンスを構築する際には、適切なイメージ IDを指定する必要がありますが、CLI を活用することで迅速かつ効率的に取得できます。
目次
Alibaba Cloud CLI は、Alibaba Cloud の各種サービスをコマンドラインから操作するためのツールです。
これは AWS(Amazon Web Services)のプロダクトとして提供されている、AWS CLI に相当するもので、リソースの管理や操作をブラウザを介さずに実行することができます。
※ Alibaba Cloud CLI の詳細情報については、以下の Alibaba Cloud の公式ドキュメントをご確認ください。
〇 Alibaba Cloud 公式ドキュメント
https://www.alibabacloud.com/help/ja/cli
以下の手順で、ECS のイメージ ID を取得します。
今回は Windows11 の PC にインストールされた、WSL(Almalinux 8)を使用します。
まず、WSL(Windows Subsystem for Linux)上で Almalinux 8 を使用し、以下のコマンドで CLI をインストールします。
curl -sL https://github.com/aliyun/aliyun-cli/releases/download/v3.0.188/aliyun-cli-linux-3.0.188-amd64.tgz | sudo tar xzC /usr/local/bin
※ 詳細情報は、以下の GitHub のリリースページ、または Alibaba Cloud の公式ドキュメントをご確認ください。
〇 GitHub
https://github.com/aliyun/aliyun-cli
https://github.com/aliyun/aliyun-cli/releases
〇 Alibaba Cloud 公式ドキュメント
https://www.alibabacloud.com/help/ja/cli/installation-guide
インストール後、以下のコマンドでバージョンを確認し、正常にインストールされているかを確認します。
aliyun version
バージョン「3.0.188」が表示されていれば、インストールは成功です。
CLI を使用するには、Administrator 権限を持つ RAM ユーザーを作成する必要があります。
作成時に以下の情報が出力されるので、控えておきましょう。
これらの情報は、あとのプロファイル設定で使用します。
以下のコマンドでプロファイルを設定します。
aliyun configure --profile default
実行後、以下の情報を順番に入力します。
「Configure Done!!!」と表示されると設定は完了です。
実際に実行するコマンドが分からない場合は、help を確認して、使用できるオプションを確認します。
aliyun --help
aliyun コマンドで使用できるオプションやリソースの一覧を確認することができます。
今回の「ECS」のリソースを指定し、さらに特定のサービスに関する help を調査していきます。
aliyun ecs --help
ここから使用可能なAPIリストが表示されます。
このリスト内で該当してそうな「DescribeImages」を使用して、JSON 形式で結果を取得します。
aliyun ecs DescribeImages
出力結果は JSON 形式で表示され、必要な情報を確認できます。
ちなみに、aliyun ecs DescribeImages コマンドの help であっても、以下のように確認できます。
実際に CLI から ECS に対して、何かを実行したい場合には、以下のような他のパラメーターも参考にしましょう。
aliyun ecs DescribeImages help
Alibaba Cloud CLI では、前述のコマンドの出力結果を見やすくするために、– output オプションを使用して抽出できます。
このオプションと、以下の3つの「Field」を指定することで、自分が探している部分だけを抽出することが可能です。
cols | フィールドに存在する行の名前のことです。例えば「aliyun ecs DescribeImages」の結果であれば、「ImageId」や「OSNameEn」、「Status」が該当します。 |
rows | フィルタリングしたいフィールドが存在するパスを、JMESPath を使用して指定します。
例えば「aliyun ecs DescribeImages」の結果であれば、「Images」や「Image」が該当します。 |
num | 結果の左側に 0 から始まる行数を出力してくれます。ただし、デフォルトでは出力されません。 |
これらのことを踏まえ、以下のコマンドで、特定のフィールドのみを抽出して表示します。
この末尾に「num=true」と入れると、左側に行数が出力されます。
aliyun ecs DescribeImages --PageSize 100 --output cols="ImageId,OSNameEn,Status" rows="Images.Image[]" aliyun ecs DescribeImages --PageSize 100 --output cols="ImageId,OSNameEn,Status" rows="Images.Image[]" num=true
これにより、イメージ IDやOS名・ステータスなどの情報を、表形式で確認できるようになります。
Alibaba Cloud CLI を使用することで、ECS のイメージIDを迅速かつ効率的に取得でき、リソースの管理や操作をよりスムーズに実行することが可能です。
※ 詳細情報や最新情報については、以下の公式ドキュメントをご確認ください。
〇 Alibaba Cloud 公式ドキュメント
https://www.alibabacloud.com/help/ja/cli/installation-guide
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